諏訪湖の「御神渡り」が消える、600年を経て温暖化警告か

 かつて戦車が載っても割れないほど厚い氷が張った諏訪湖。だがもはや全面結氷することはめったにない。


 これは1920年代に撮影された写真。氷の張った湖の上に旧日本軍の戦闘機が止まっている。
 こちらは昭和20年代に撮影された、湖でフィギュアスケートを楽しむ女性の写真だ。
 そして最も貴重な写真― 「御神渡り」を撮影したものだ。御神渡りとは湖の氷が割れて互いに重なり合い、山脈のように盛り上がる現象だ。年を追うごとに気温が上昇し、この独特の現象はほとんどみられなくなった。
 八剱神社宮司の宮坂清さんは、地元にとって大きな損失だと語る。
 「諏訪の人々は湖とともに生きてきた。冬は氷上漁業があった。でも氷が薄くなったり結氷しないとなると、やはり漁業が成り立たなくなる。ましてや危険なので人々が(湖に)入らないという状況になってくると、いろいろな形で湖と人とのかかわり、接点というものが薄れてくる。」
 この「御神渡り」は、神様が湖を渡った後にできるという言い伝えがある。最も古いものでは、600年前に御神渡りを記録したものがある。すなわち、600年前と気候が大きく変わってしまったことを裏付けている。
 「古い記録を見ると1600年代はとても寒い100年間で、結氷せずに神渡りが見られなかったのは、たったの1回だった。99年は神渡りが見られていた。それが当たり前の姿であったのに、1965年以降は神渡りが見られない、あるいは結氷すらしなくなった。」(宮坂さん)
 地元の人たちは、温暖化の進行により御神渡りや湖の自然が、永遠に失われてしまうのではないかと危惧している。
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